確率を破る封筒のパラドックス
2025-10-10
Why Expected Value Can Mislead You
出典: The Envelope Riddle That Breaks Probability
本当は50/50ではない謎
私はパズルを解くのが大好きだ。中にはシンプルで分かりやすいものもある。しかし、頭から離れず、神経を逆なでするようなパズルもある。「二つの封筒問題」はまさに後者のタイプだ。興味があれば、ぜひ読み進めてほしい。
問題
あなたの前に2つの封筒が置かれている。一方にはある金額(これをxとしよう)が、もう一方には2xが入っている。どちらがどちらか、あなたには全く分からない。完全にランダムに1つの封筒を選ぶ。封筒を開ける前に、こう聞かれる。「交換しますか?」
大きい方を選ぶ確率は50%、小さい方を選ぶ確率も50%。交換するかどうかを決める明確な論理はない。しかし、ここに推論の罠がある。
あまりにも都合が良すぎる計算
このシナリオでは、ランダムに選んだ封筒の中身を1度だけ見ることができる。開けてみると、20ドルが入っていた。
これが小さい方の封筒なら、もう一方には40ドルが入っているはずだ。逆に、これが大きい方なら、もう一方は10ドルということになる。
どちらの可能性も同じように思える。交換した場合の期待値を計算してみよう。
(0.5 × 10)+(0.5 × 40)= 25
これは20より大きい。だから交換した方が有利に見える。
しかし、ここからが問題だ。この論理は、封筒に入っている金額が何であろうと成り立つのだ。たとえば100ドルが入っていたとしても、もう一方は50ドルか200ドルで、その平均は125ドル。やはり手元の金額より高い。
つまり、「常に交換すべき」ということになる。しかし、常に交換すべきなら、最初の選択に意味はなかったことになる。最初の選択に意味がないなら、交換にどうして意味があるのだろうか?
これは論理的な堂々巡りだ。
誤りの正体
この計算の誤りは、10ドルと40ドルが同じ確率で存在すると仮定していることにある。そう主張するには、そもそも封筒がどのように満たされたのかを知る必要がある。
例えば、すべての整数からランダムに選ばれたのかもしれない。あるいは、封筒に入れられる金額に上限が設定されていたかもしれない。分布に関するルールを知らなければ、きれいに50/50の確率を当てはめることはできない。
「もう一方の封筒には半分か2倍が入っている」と言うとき、両方の可能性が同じ確率空間から来ていると考えてしまう。しかし実際には、20ドルという数字を見た時点で、それが小さい方か大きい方かの確率は、主催者がどのように設定したかに完全に依存する。
仮に主催者が1ドルから1000ドルの間からランダムに数字を選んだとしよう。この場合、20ドルを見たときは、あなたが小さい方の封筒を持っている可能性が高くなる。なぜなら、40ドルはまだ範囲内だが、その分布では10ドルが選ばれる可能性は低いからだ。
期待値の計算には、保証されていない仮定が含まれているのだ。
まとめ
この問題をどう思っただろうか?モンティ・ホール問題のちょっとした変形版として、なかなか面白いパズルだと思う!